天は神の栄光を語り、大空は御手のわざを告げる(詩191     

                       2018年10月10日

                        カトリック大和教会

                                                            主任司祭 鈴木正夫

 

101日本庶佑(76)さんがノーベル医学生理学賞を受賞しました。免疫は体に害となるものを排除する仕組みになっている。害となるものとならないものとを見極める特別な細胞「PD-1」を発見し、これをくぐり抜けてしまうガン細胞を排除させるよう「オプジーボ」薬剤をつくり、すでに画期的なガン治療に貢献している。「PD-1」以外に「CTLA-4」という細胞も同じような役割を果たしていることを発見したジェームズ・アリゾン氏も一緒に受賞している。

そもそも、平均的大きさの人間の細胞の数はおよそ302000億個あるそうです。気の遠くなるような数の細胞ですが、すべて統一され本人に意識されなくともきちんとつながりあっていると言うことです。すべての細胞はちゃんとプログラミングされ新陳代謝され有機的につながっている一つの生命体になっています。自己複製と物質交代の機能があり中心にゲノム、人間の場合「ヒトゲノム」といわれ(30億個)、遺伝子が染色体という細胞の核の中のひも状に見える構造物に数珠つながりになっている。人は2セットのゲノムが22対の常染色体と1対の性染色体に分かれて収められ、44本と+2本の46本が1本の長いひもで成り立っていて1個の細胞にあるDNA1メートルを超える長さとなるそうだ。

一つの細胞にあるDNAの長さが1メートル以上なら、一人の人間のDNAを繫げると3020000億メートルあると言うことになります。これも気の遠くなるような不思議な生命の現実である。

さて、生命体ではない、宇宙の話題にも目をむけて見よう。ハヤブサ2の話題で今日本はいっぱいです。ハヤブサ2201412月に打ち上げられ、3年6ヶ月かけ、やっと目的の星リュウグウに到着したというニュースで、宇宙に関して何の知識もない私にもなんだか大変興味深い事として伝わってきます。リュウグウはおよそ3億キロ地球から離れた距離にある直径900メートル大の星だそうです。広大な宇宙の中に漂う小さな星をめがけ、そこに到着するのは日本からブラジルにある長さ6センチの的に命中させるようなものだと説明されています。科学の力で人間は着々と自然の実態の解き明かしをしています。

そもそも物質とは何か。物質を構成している最小単位を研究する素粒子の研究も進んでいる。ヒッグス粒子の話題も最近ありました。それでも宇宙の4%の物質がわかっているのみで残りの物質の23%はダークマター、73%はダークエネルギーであるといわれています。要するにまだわからないことばかりなのです。

生命の仕組み、物質の仕組み、そして宇宙の仕組みに目を向けるにつけ、まだわからないことが大いにしても解明できる何らかの秩序がその中にあるように思えます。

「天は神の栄光を語り、大空は御手のわざを告げる」聖書の時代の人々は科学を知りませんでした。しかし宇宙とそこにあるものは偶然にあるものではなく慈しみ深い神様の栄光(素晴らしさ)を告げているのだといっています。秩序ある存在を、偶然と片付けるより秩序を与えるものの存在「神」を認める方がはるかに納得のいく理解だと思う。

 

       

 

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